Bright 英語教育

H30年度 イギリスブライトン大学でTESOL(英語教授法)を履修した公立高校教師が、英語教育について感じたこと・学んだこと、その他諸々を書き綴っていきます。 日本のbrightな英語教育を思い描きながら。

英語を身に付ける必要はある?ない? パート②

 前回に引き続き、英語は必要かどうか論争の別の生徒のレポートを紹介したいと思います。彼も「英語は必要」派です。

 

中学2年生の学年末レポートとして書いてもらったお題は以下の通りです。

 

 あなたは「将来に向けて、日本人は英語を身に付ける必要がある」と思いますか。そう思う(思わない)理由を以下の選択肢から2つ(もしくは3つ)のことを踏まえて、また下のフォーマットを元に日本語で論じなさい。 

【 AI、外国人労働者グローバル化、異文化理解、外国人旅行者、情報、翻訳機、SNS、コミュニケーション、世界遺産、世界共通語、習得時間、日本語、日本の伝統文化、グローバル企業 】

 

どのように実施したのか、狙いは何なのかについてはこちらをご覧ください。
toyt810.hatenablog.com

 

 

それではある男子生徒のレポートをご覧ください、どうぞ!

 

 

 私は将来に向けて日本人は英語を身に付ける必要があると思います。以下にその理由を3つ述べます。

 まず始めに、英オックスフォード大学AI(人工知能)などの研究を行うマイケル・A・オズホーン准教授によると、米国労働省のデータに基づいて702の職種が今後どれだけコンピュータ技術によって自動化されるかを分析したところ、今後10~20年程度で、米国の総雇用者の約47%の仕事が自動化されるリスクが高いという結論に至ったそうです。このことが意味することは、今ある半分の仕事は無くなり、多くの人は職を失うということです。AI化される仕事をいくつか挙げてみると、銀行の融資担当者、スポーツの審判、レジ係、集金人などなどです。逆にAI化されない仕事を挙げてみると、学校の先生、経営者、看護師、外科医などなどです。つまり、クリエイティブな仕事、人の精神面をサポートする仕事、人との対話が必要かつ重要な仕事を中心に生き残っているようにも感じます。特に、経営者、リーダー起業家のような人間力、創造力、自発性が必要な仕事の代替は無理だとも感じます。これらのことから何を言いたいかというと、これから生き残っていく仕事には必ず対話が必要です。さらにいうと、これからグローバル化が進む世の中、対話する相手を考えてみてください。必ず日本人とは限らないはずです。逆に日本人より外国人との対話の方が多いかもしれません。そこで英語を使えなければ話になりません。だから英語を身に付けるべきだと思います。

 次に農林水産省が出している日本の食料自給率を見てみると、平成29年度で38%であったようです。ほとんど外国に助けられていることが分かります。考えてみてください。もし外国が日本に対しての輸出をストップしてしまったら、考えるだけで恐ろしい状況が思い浮かんだと思います。そうなってしまう前に、日本はもっと日本の素晴らしい文化を外国にアピールし、外国からプラスとして見てもらわなければなりません。ですが、伝えるのは日本語では難しいです。何を使って話すかと考えた時、世界共通語の英語しかないわけです。だから英語を身に付けるべきだと思います。

 さらに、異文化理解の大切さも英語を身に付ける必要がある理由かなと思いました。そもそも、異文化理解とは、自国の文化と外国の文化を比較し、自分から見た相手の特徴、相手から見た自分の特徴を理解することとあります。“相手から見た自分の特徴を理解”すなわち、“自分自身の理解”も異文化理解における大きな目的です。相手との違いを知ることにより、自分とは一体何者なのかを知ることが出来ます。現代の社会では、クリエイティブな力や自分で何かをこなすことが求められています。自分をよく理解し、成長していったものが、社会で勝ち残れると自分は考えます。この異文化理解では、相手のことも知れますが、同時に自分のこともよく知れます。なので、これからの社会では異文化理解が必要不可欠ではないかと考えますが、異文化の人たちと話すためには、世界共通語の英語が一番便利です。なので英語を身に付けなければいけないと思います。

 以上のことから、AIに負けないように、外国と仲良くしていき、他の文化もよく知るために、私は日本人にとって、英語を学習し、身に付けることは必要だと思います。

 

 面白い観点ばかりです!!AIには到達できないクリエイティブさや対人能力が重要になること、諸外国との友好関係が重要になること、異文化理解を通して自分を客観視できるようになること、どれもその通りだと思います!そしてすべてが英語と繋がってくる。なんだかこちらが伝えたいことの多くを語ってくれる論文でした。

 次回は「英語反対派」の論文を掲載したいと思います!