こんにちは、タカヒロです。
今回は「英語コンプレックスを捨てて、もっと気楽に英語を勉強しよう」というテーマを記事にしました。
友人や生徒と話していると、よくこんなことを言われます。
・良いよなあ、○○は英語が使えて。俺も英語もっと勉強しておけば良かった。
・○○先生、どうすれば英語出来るようになりますか?将来、英語が出来ない劣等感を感じたくありません。
こういった悩みを持っている人には共通していることがあります。
それは
・そもそも「英語ができる」という基準のハードルが高すぎる
・英語が出来ないことにコンプレックスを抱きすぎている
・「日本人であることに価値がある」ということに気付いていない
ということです。
これらの共通点について詳しく解説していきたいと思います。
そもそも、「完璧に英語が使える人」なんていない
そもそも、「英語ができる」のハードルが高いです。
「完璧に英語が使えるようにならないといけない」と思い込んでいる人もいます。
しかし、全人類で「完璧に英語が使える人」なんていません。
例えば、山P。
最近Huluで配信が始まった、THE HEADという全編英語ドラマに出演していて、さらに話題になっていますね。
ドラマではさらっと英語を使いこなしていて、ほんとにカッコいいですね。
監督に、「彼の英語は完璧だ」とまで言われたとの事です。
そんな山Pでも、実はインスタにあげている英語には文法的な誤りがあったりします。
しかし、そんな誤りをわざわざ指摘する人はいません。
相手には言いたいことが通じるし、堂々と英語で発信をしています。
ほんとに素晴らしい英語力をお持ちです。
彼のように、たとえミスをしながらでも、堂々と英語を使っていけば良いと思います。
そもそも完璧に英語が使える、なんて人はいません。
私も英語を教えている立場の人間ですが、知らない単語や分からない表現など山ほどあります。日々勉強です。
英語ネイティブでさえも、間違えることはたくさんあります。
英語はあくまで「コミュニケーションツール」です。
「完璧に英語が使えるようになりたい。」
そのような幻想は早く捨ててしまい、英語を使いながら覚えていく、といった感覚を持った方が良いでしょう。
英語ができないコンプレックスは、さほど感じなくて良い
英語が出来ないというコンプレックスも早めに捨てましょう。
そもそも、日本人にとって英語の習得が難しいという事実は「言語間の距離」から明らかになっています。
アメリカの国務省が、「外国語習得難易度ランキング」というデータを出しています。
このデータによると、日本語は英語からもっとも言語間の距離が遠い「カテゴリー5」に分類されています。
英語ネイティブが日本語を学ぶことは最上級に難しい。
ということは逆に言えば、日本人が英語を学ぶことも最上級に難しいのです。
例えば、文字においては、英語は26種のアルファベットで成り立っていますが、日本語は46個のひらがなとカタカナ、そして10万以上あるとされている漢字の組み合わせで成り立っています。
りんごは英語で「apple」ですが、日本語では「りんご」「リンゴ」「林檎」です。全く違いますね。
文法面においても、英語は「主語 + 動詞 ~」の語順が基本なのに対し、日本語では「主語 ~ 動詞」と最後に動詞が来ます。語順も全然違います。
さらに文化的な差も大きく、「いただきます」「お疲れ様です」のように、英語にできない言葉もたくさんあります。
このように日本人にとって英語を学ぶことは世界的に見ても難しいことなのです。
カテゴリー1や2に分類される言語話者が英語を学ぶこととは難易度が異なります。
「英語ができない」というコンプレックスは捨てて、
「日本人にとって英語習得が難しいのは当然!」
「一番遠い言語間距離の言語にチャレンジしているんだ!」
という意識を持って英語を勉強していきましょう!
そのように考えると、少し気楽に勉強ができます。
もっと「日本人であることの価値」「日本語が使えることの価値」を大切にして、英語を勉強しよう
日本語と英語、それぞれの言語の歴史を調べてみたら、面白いことが分かりました。
まず英語についてですが、実は現在の英語としての歴史は、意外と浅いです。
ざっくり順を追ってみていくと、4世紀末に始まったゲルマン大移動により、イギリス本土でゲルマン系の言語が話されていました。
11世紀前半ごろ、イギリスはデンマーク近辺にいたデーン人に支配され、ノルド語が入ってきました。
その後ノルマン朝時代にフランス語が大量に入ってきて、14世紀にはラテン語が多く取り入れられていきました。
さらに17世紀前後には文化人たちにより、英語にはない言葉をラテン語やギリシア語から借用してきました。
そうして、私たちが今知っている英語の形態は18世紀ごろに出来上がってきたとされています。
つまり、英語は多くの国からの借用語で言語が進化していき、現在の英語としての歴史は意外と浅いのです。
英語はそれぞれの言語からの借用語で成り立っている。
一方、日本語はどうでしょうか。
実は日本語の方が、その歴史は長いのです。
下の表を見てください。どんっ。
世界史を一つの年表で表してみると、世界中の国が国の成立と破滅を繰り返してきたのに対し、日本だけはずっと日本です。
どこの国にも侵略を許すことなく、日本だけは国もその文化もずっと守ってきました。
言語形態については、起源は諸説ありますが、中国から漢字が伝わり、7世紀ごろから万葉仮名が使われるようになり、その少しずつ少しずつ編成を遂げていき、明治時代におおよそ今の字形になったとされています。
言葉なので常に変わっていくものですが、国を侵略されて言語形態が一気に大幅に変わるといったことはなかったようです。
そのように考えれば、英語に比べて日本語の方がその言葉に長い歴史を持っていることが分かります。
ですから、まずは日本人が日本語を使っていることに堂々とすれば良いのではないでしょうか。
「歴史ある日本語を使える日本人」にまず価値があるのであって、「その日本人が英語を使えること」にさらに価値が付くのではないでしょうか。
「日本語が使える」ということの価値を大切にしながら、英語を学んでいきましょう。
まとめると、
・英語を完璧に使える必要なんてない、そもそも、そんな人はいないので、間違えながら使っていけばOK。
・日本語と英語は言語間が最も離れているので、「難しい言語を学んでいる!」という意識で勉強しよう。コンプレックスは捨てよう。
・「日本語が使えることの価値」を大切にしながら、英語を勉強しよう。
私たちが英語を使うがゆえに日本人らしさを失ったり、西洋の文化が正しいなんて思いこむ必要は一切なく、堂々と日本人として英語を使えればそれでいいんだと思います。
日本が長い時間をかけて作り上げてきたこの文化や言語は、他の国が簡単にコピーできるものではありませんし、いくらお金があっても新たに生み出すことも出来ません。
英語を使っていく上でも、日本人は日本の文化と言語を大切にしていきたいですね。
ということで、英語コンプレックスは捨てて、もっと気楽に英語を勉強していきましょう!
最後までお読みいただきありがとうございました。
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