こんにちは、タカヒロです。
大学受験までに英語外部試験を受けた方が良いって言うけど、何の試験をどのレベルまで取ったらいいの??
大学受験を考えている高校1・2年生にはそのような疑問を持つ方が多いかと思います。
今年度、勤めている高校では進路指導部に所属しておりますが、様々な情報を元に現状を踏まえながら今年度以降の入試を考えてみると、
日東駒専レベル以上を目指すのであれば、受験期までに英検2級以上を取っておきたい
と言えます。
では「なぜ英検が良いのか。」「なぜ2級以上が必要なのか。」
順番に解説していきます。
大学受験までに英検2級を取得しておきたい理由
なぜ英検なのか
まず事実として、英語外部試験を入試に利用している大学は年々増加しています。
一般入試においては、この3年間で3倍以上の増加です。
今後もこの数は増え続けていくだろうと考えられます。
英語外部試験とは、英検の他にも、TEAP、IELTS、TOIEC、TOEFL、GTECなどが挙げられます。
英検の入試利用率が高い
それらの利用率を見てみると、
英検のみが一般入試、推薦・AO入試ともに利用率90%を超えており、
英検はほとんどの大学で利用が可能になる、ということが分かります。
TEAPやGTECの利用率も広がりつつありますが、まだまだ英検には及ばないのが現状です。
英検は受験機会が充実している
さらに、生徒にとっての受けやすさ、受験機会という面でも英検が一歩リードしています。
よく、
え、でも英検って年に3回しか受験機会ないじゃん。TOEICとかを何回も受けた方が効率良いんじゃない?
といった意見も聞きます。
ところが、
実は年に3回実施されている従来型の試験の他に、「CBT」や「S-CBT」と言われるパソコンを使った試験はほぼ毎週末に実施されており、こちらも正式なスコアとして利用できます。
S-CBTを例にとって従来型の試験と比較してみると、以下のようになります。
従来型では、一次試験合格者のみにSpeaking(面接試験)が課せられますが、S-CBTでは、録音式のため同日に全員がSpeakingを受けることになります。
受験日が1日で済むということですね。
また、受験日も従来型が年3回なのに対し、S-CBTはほぼ毎週行われています。
予約は1ヵ月程前にする必要がありますが、S-CBTならば自分の都合に合わせて受験日を決めることが出来ます。
部活で忙しい高校1・2年生でも受験日を見つけられそうです。
さらに検定料も、従来型を個別で申し込むよりも、S-CBTの方が少しお安いです。
よって、英検は利用率が一番高い上、受験機会も充実しているため、現状では受けておくべき外部試験として一番おすすめです。
なぜ2級以上が必要なのか
次になぜ2級以上が必要になるのかを、見ていきましょう。
英語外部試験は、入試の出願要件となったり、合否判定に利用されていきます。
順番に見ていきます。
英検2級以上が出願要件として課されている
特に推薦入試では、英語の資格を出願要件として課している大学が増えてきています。
日東駒専レベル以上を目指すのであれば、その多くは英検2級にボーダーラインがあるように思えます。
つまり、英検2級を持っていないと、いくら推薦に必要な評定を越えていても出願できない、ということです。
例えば、今年度、現任校では【学習院大学】への指定校推薦に応募したいという生徒がいました。
その生徒は、求められている学校評定4.0は悠々とクリアしている優秀な生徒でしたが、「英検2級レベルの英語力を証明するもの」という要件を満たせなかったがために、応募を断念しました。
能力的には十分であるはずなのに応募ができないというのは本当に無念です。
また、「級」ではなく「CSEスコア」という4技能のスコアを求める大学も多くあります。
例えば、
【獨協大学 外国語学部英語学科 推薦入試】では、CSEスコア2150以上
【芝浦工業大学 各学部 推薦入試】では、CSEスコア1850以上
が出願要件として求められています。
2級合格の最低CSEスコアは1980点のため、「ギリギリ2級を合格した」というレベルでは2級に合格していても応募ができないというケースもあるので、注意が必要です。
下の表がそれぞれの級とCSEスコアの一覧です。
合格・不合格のみでなく、CSEスコアについても意識しておきたいところです。
英検2級以上が合否判定への得点換算の対象として利用されている
次に、合否判定への得点換算についてです。
多くの大学では、自分が持っている外部試験の結果を、大学独自の英語試験の点数に換算してもらえます。
そして大学独自の試験も受けて、どちらか良い方の得点で合否を判定してくれる大学もあります。
外部試験の結果を持っていなければ、大学独自の英語試験のみで勝負しなくてはいけません。
つまり、外部試験を事前に受けておくことで、合否判定に使える選択肢が増える、ということです。
例えば、【東洋大学 全学部の一般入試・前期】では、
英検2級以上を受験し、取得したCSEスコアに応じ、以下の得点が英語科目の得点に換算される。
CSEスコア 1980以上 → 80点換算
CSEスコア 2150以上 → 90点換算
CSEスコア 2304以上 → 100点換算
(大学独自の英語試験も受験でき、換算得点と比べて高得点のもので合否判定ができる)
と公表されています。
つまり、英検2級の1980点を取っておけば、80点は保証されるということです。
英検準1級(合格最低CSEスコア2304)を取っておけば、なんと100点換算してもらえます。
これは大きいですよね、、、。
英検準1級を取ってさえいれば、英語の試験のことは気にせず、他教科の勉強に時間を割くという戦法も出来そうです。
さらに、【立教大学】では、2021年度の入試から「大学独自の英語試験」を廃止します。
英語資格・検定試験のスコアまたは共通テスト「外国語(『英語』)」のスコアを大学独自の換算システムで得点化するということです。
立教大学を受験するのであれば、もはや「英語外部試験を受けておくこと」、「自分が出せるベストのスコアを叩き出しておくこと」はマストになります。
求められる英語力レベルは、自分が受けたい大学のレベルによりますが、以下の表から分かるように、全体的にはやはり英検2級レベルが大きなボーダーラインになってくると考えられます。
まとめ
以上をまとめると、
☆英語外部試験の中では、英検は入試利用率が一番高く、受験機会も充実している
☆英検 2級以上を取得しておくことで、
・出願資格を満たせる(CSEスコアも重要)
・得点換算で有利になる(選択肢が増える)
と言えそうです。
ですので、高校1、2年生で日東駒専レベルへの進学を考えている方は、
受験期までに、
英検 2級以上の取得を目指す
ということを意識した方が良いでしょう。
全国の勉学に励む高校1・2年生に何か参考になれば幸いです!
最後までお読みいただきありがとうございました!