こんにちは、タカヒロです。

こんなお悩みに答えます。
留学というと、「学生時代に行くもの」という印象がありますよね。「社会人になってから留学?」と首をかしげる人がいるのも事実です。
その反面、留学をやり残したまま社会人になってしまって、もやもやしているという方も多くいるのではないでしょうか。
僕はそのうちの一人でした。
教員として4年間勤めた後、休職をして1年間イギリスの大学院へ留学をしました。
留学を決意した決め手は、「今行かなければ、タイミングを失くして一生後悔する」と感じたからです。
この記事では、自分の留学の体験を踏まえつつ、20代社会人の海外留学だからこそできること、留学を実現させる上で注意したいことをお伝えします。
この記事の内容
・20代社会人の留学だからこそ出来ること
・社会人の留学だからこそ注意するべきこと
筆者の経歴
・大学時代は教職課程の関係で、長期留学の機会を逃す。
・中学教員として4年間勤めながら、留学したい気持ちを抱えてもやもや過ごす。
・休職してイギリス大学院への留学を実現。
・帰国後は元の職場(中学校)に復帰。(今は退職して大学で講師)

それではどうぞ!
Contents
20代社会人の海外留学だからこそ出来ること
実際に留学に行ってみて、「社会人の留学だからこそ出来た」ということがあります。
学生ではなく、社会人の留学だからこそ出来ることは以下の3点です。
・多様な人的ネットワークが作れる
・働き方の認識が変わる
・留学後の選択肢が広がる
順番に見ていきます!
多様な人的ネットワークが作れる
留学の醍醐味の一つは、「多様性の中に飛び込める」という点です。
留学先では、人種・性別・信条・職業などが多様な人的ネットワークを作ることができます。
社会人の留学では、学生時代にする留学と比べ、そのネットワークの幅が広がります。
もちろん学生時代での留学でも多様性に出会えますが、どうしても学生同士で固まりますよね。年齢も近いので、多様性の中にもどこか同質性があります。
一方社会人として留学する場合、大学院の場合では世界中で働いていた経験のある方と学び合うことができます。年齢も様々です。
その際に、自分に働いた経験があることで、話せる幅や深さが変わってきます。
ワーホリで海外へ行く、企業のインターンを受けるといったケースでも同様で、自分に勤めていた経験があるからこそ、自分とは違った業界の人々との出会いに感化されるものがあります。
僕の場合は、留学先のコースで世界中から集まる先生方と学び合うことができました。
自分に「日本の教員」として働いている経験があったからこそ、他国の先生方と意見を交わし合うことができました。
この辺りに関してはこちらの記事【教員の留学】教員が留学(MA TESOL)に行くなら数年働いてからが良い理由で詳しく書いています。
興味のあるからは是非ご覧ください。
また、大学以外でも様々な出会いがありました。
日本人との出会いを取り上げても、
・現地でラーメン屋さんをオープンした経営者の方
・金融庁からの派遣で来ている方
・ANAのCAを退職して留学に来た方
・大手企業からMBA取得のため留学に来た方
・スロバキアの大使館で働いている方
・日本のIT会社を退職して、ドローン撮影をしながら世界一周をしている方
など、多様な方々に出会いました。
日本の学校で教えているままでは絶対に出会えなかった方々です。
そしてそのように海外へ来ている方々は、型にとらわれることなく、自分軸で生きています。
いい意味で「日本人離れした日本人」に出会えます!
そうした多様なネットワークを作れることで、多様な人生観を垣間見ることができます。
働き方の認識が変わる
二つ目は、働きの認識が変わるという点です。
自分に働いた経験があることで、日本での働き方を客観的に見ることができます。
僕は大学で3時まで授業をしていた教授に、5時に街中で遭遇した時、衝撃を受けました。
お子さんと手を繋いで、楽しそうにショッピングをされていました。
「え、日本じゃまだ部活が始まった時間帯なのに…。」
ヨーロッパの人々は仕事にオンとオフのメリハリがあるということは聞いたことがありました。
しかし、まさにその場面に出くわしたことで、自分の働き方について考えさせられました。
「日本での常識と海外での常識は違う。」
それは働き方に関しても同じです。
・ライフワークバランス
・個人と会社・組織の関係
・貯蓄に関する考え方
・何のために働くのか
20代のうちに一度海外を経験することで、これまでの自分の働き方を客観的に見ることができます。
自分に働いた経験がある上で留学に行くことで、留学の経験が自分の働き方が変わるきっかけとなります。

留学後の選択肢が広がる
3つ目は「留学後の選択肢が広がる」ということです。
学生時代の留学であれば、帰国後は就活する場合がほとんどでしょう。
社会人の留学では、働いた経験を元に、より大胆にその後の舵取りをしていくことができます。
20代ではいくらでも方向転換が効きますし、30代にやりたいことが見つかる可能性があります。
本田健さんは「20代にしておきたい17のこと」の中で、
新しい文化や人に触れることで、刺激を受け、自分が知らなかった世界を体験するにつれ、自分の意識も広がっていきます。
そして、もっと自分のやりたいことや好き嫌いについて、はっきりものを言ってみよう、行動に移してみようという意欲がわくのです。
と述べています。
僕の場合は、留学から帰国後2年で退職をしました。
修士を取ったこと、イギリスで様々な働き方を見てきた上で、新たな道が見えてきたからです。
留学に行くまでは、まさか自分が退職をするとは思いもしませんでした。
留学をして自分の意識が「自分の職場の外」へ広がっていったことで、次にチャレンジしたいことが見えてきました。
留学後の選択肢が広がるということは社会人留学の特権だと思います。
社会人の海外留学だからこそ注意するべきこと
次に、社会人の留学だからこそ注意するべきことをご紹介します。
学生とは違い、社会人としての責任の部分がありますので、しっかり把握しておくことが必要です。
注意したいことは以下の3点です。
・留学の目的を明確にする
・職場との関係をはっきりさせる
・社会保険料の支払いを確認する
順番に見ていきます!
留学の目的を明確にする
「留学の目的は何か。」
この質問に明確に答えられるかが一番重要です。
目的に関してOK、NGの例を紹介します。
目的OK ・・・「修士号を取得する」、「現地の企業で働く」、「世界一周旅」
目的NG ・・・「英語力を身に付けたい」、「異文化交流したい」
目的は「帰国後に留学が自分の武器となるか」という視点で考えた方が良いです。
修士号のような資格を取ったり、「現地企業で働く」、「世界一周する」といった経験をしたりすることは、帰国後に自分の武器となり得ます。
一方で、「英語力を身に付けたい」「異文化交流をしたい」というだけでは目的としては不十分だと思います。
英語が出来る人材は五万といますし、異文化交流は漠然とし過ぎていて、帰国後に武器とすることが難しいからですね…。
「英語力 + α」のスキルを身に付けていくことが自分の武器となります。
留学することで身に付けたい「+α」の部分は何なのかを明確にすることで、実現したい留学の形が定まってきますね!
職場との関係をはっきりとさせる
社会人の留学では、現状の仕事を休職するのか、退職するのかが大きな焦点となってきます。
まずは休職制度を調べてみる
休職・退職どちらもメリット・デメリットはありますが、まずは職場にどのような休職制度があるのかを調べてみましょう。
公務員の場合は「自己啓発等休業制度」という制度が利用できます。
休職中は無給となりますが、きちんと申請をすれば2年の範囲内で自分が希望する大学への進学が可能です。
あまり知られていない制度ですが、そうした制度を使えることは社会人の権利です。
自分で調べた上で上司に相談をしてみましょう。
帰国後に復帰する職場をキープしながら留学することは、留学中の精神的な安定につながってきます。
また、新たに就活をする必要がないので、勉学や自分のやりたいことに集中できることも大きなメリットです。
しかし、帰国後に報告書をまとめたりと、様々な制約が付く場合があります。
退職するメリット・デメリットを考える
一方で、退職することも方法の一つです。
退職すれば、良くも悪くも「自由」です。留学後の方向転換の幅は大きく増えます。
留学中にやりたいことが見つかれば、より即座に、大胆に路線変更をすることができます。
退職されて留学されていた方には、修士課程が修了した後、ビザの期限ギリギリまでイギリスに滞在してイギリスで就活をされていた方もいました。
しかし、日本で再就職を目指す場合は、海外に滞在しながら就職活動をする必要があります。
その際は、「勉学や自分のやりたいこと」と「就職活動」を両立させなければならない点には覚悟が必要です。
社会保険料の支払いを確認する
社会人として留学する際、特に注意したいのが「社会保険料の支払い」です。
社会保険料の支払いに関しては「海外転出届を出すかどうか」で変わってきます。
海外転出届を出さなかった場合
海外転出届を出さなかった場合は、留学中にも「年金、健康保険料、住民税」が掛かります。
休職して収入がない場合でも月々の支払いがあり、年度末に退職した場合は、新年度の6月頃に役所から納付書が郵送されてきます。
海外転出届を出した場合
海外転出届を出した場合は、「年金、健康保険料」の支払いは止めることができます。
※ただし、年金に関しては支払わなかった分、受け取れる老齢基礎年金が減ること、健康保険に関しては、一時帰国をしてけがをした場合は全額負担となることに注意です。
盲点になるのが「住民税」です。
住民税に関しては、「前年の所得に応じて、その年の1月1日に住民票のあった市町村への支払い義務」があります。
例えば、2022年9月からの留学が決まり、2022年3月31日付で休職・退職する場合、
2022年1月1日に住民票があった市町村に対して、2021年の所得から住民税が算出されます。
つまり、住民税に関しては「前年に収入があれば、留学年度に収入がなくても支払い義務がある」ということです。
海外転出届を出した上で2023年の1月1日に海外にいれば、2023年の支払いをする必要はありません。
しかし2021年分は支払う必要があり、「留学直前に2~30万円程の支払いが課せられること」を念頭に置いておきましょう。
より詳しくは、こちらのブログ記事が分かりやすくまとめて下さっています。
※外部ブログへ移動します。

まとめ:海外留学するのに遅いということはない
まとめると
社会人の留学だからこそ出来ることは
・多様な人的ネットワークが作れる
・働き方の認識が変わる
・留学後の選択肢が広がる
社会人の留学だからこそ注意したいことは
・留学の目的を明確にする
・職場との関係をはっきりさせる
・社会保険料の支払いを確認する
という点です。
社会人の留学では大変なことは多いですが、それらを乗り越えて留学するからこそ得られるものがあります。
社会人になってからでも「留学が遅い」ということはありません!「やらない後悔」だけは残さないように生きていきたいですね。
この記事が留学を検討する上での何かの参考になれば嬉しいです。
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最後までご覧いただきありがとうございました。ではまた!