教員の働き方 英語教育

英語がペラペラに話せなくても、英語教師になっても良いのか!?

2021年6月24日

※この記事には一部PRが含まれています。

 

こんにちは、タカヒロです。

 

(新任教員)英語がペラペラに話せないけれども、このまま英語教師として働いていて良いのだろうか…。

 

そうした疑問にお応えしていきます。

 

先に結論です。僕のこれまでの経験を思い返してみて、上の質問に対して思うことは、

英語ネイティブのようにペラペラに話せる必要はない。

ただし、話せるようになる努力を続けることは必要。

ということです。

 

この記事ではその理由を深堀していきます。

この記事の内容

・英語ネイティブのようにペラペラである必要はない理由

・話せるようになる努力は必要ということ

 

筆者の経歴

公立中学教諭 4年 ➡ イギリス大学院 MA TESOL(英語教授法 修士)へ留学  ➡ 県立高校教諭 2年 ➡ 私立大学、私立高校で非常勤講師

 

僕は教員になるまでは長期の留学へ行ったことがなく、まさしく「読解・文法はそこそこできるけれども話せない」という典型的な日本人でした…。

 

働いているうちにそうした現状が悔しくなり、休職して留学へ行くことを決心しました。

帰国後に受けた英検1級は二次試験40点中39点で合格しました。

 

ご自身の英語力で悩んでいる先生方、これから英語教員を目指す方へ何か参考になれば幸いです。

それではどうぞ!

 

英語教師がネイティブのようにペラペラである必要はない理由

 

当然、英語がペラペラに話せるに越したことはありません。

英語教員が全員英語を流暢に話せたら、もっと英語好きな生徒は増えるのではないかと思います。

 

しかし、これからの国際社会のことを考えると、必ずしも英語教師が英語ネイティブのように話せる必要はないのではないかと思います。

 

理由は以下の二点です。

・第二言語として英語を学んでいる過程を伝えることが重要だから

・日本人として英語を使っている姿勢を見せることが重要だから

 

英語がペラペラに話せない…という理由で英語教師を諦める必要はないと思います。教師をしながら、話せるように努力していけば良いだけです。

 

 

第二言語として英語を学んでいる過程を伝えることが重要

 

理由の一つ目は、「第二言語として英語を学んでいる過程を伝えられるから」です。

 

日本で英語を学ぶということは、「第二言語として」英語を学ぶことになります。

そこで最も重要になることの一つは、教員が「第二言語習得」の過程を理解しているということです。

 

英語がペラペラに話せないということは、裏を返せば「第二言語として英語を学んできた経験がある」ということです。

その経験が、教える上での強力な武器になっていきます。

自分が過去に苦労した点は、今現在の生徒が苦労している点と重なることが多いです。

その際に、自分が「克服していった方法」を生徒に還元することが説得力になっていきます。

 

逆に英語ネイティブの先生方は、日本の生徒がつまずき易いポイントを理解することに苦労します。

第二言語として英語を学んでいないので、その感覚が分からないためです。

「第二言語として英語を学んできた経験がある」ということは日本人教師だからこそのメリットです。

まずはそのメリットを生かすことを第一に考えましょう。

 

ペラペラに話せなかったとしても、ALTの先生と協力をして

・細かい音声の指導や訂正は英語ネイティブの先生がメインに、

・英語の学び方やどのように体系的に学んでいくかは日本人の先生がメインに、

というように、それぞれの特性を生かして生徒と接していけば良いと思います。

 

間違いを恐れず、日本人が英語を使っているモデルを示すことが重要

 

二つ目の理由は、間違いを恐れず、日本人が英語を使っているモデルを示すことが重要だからです。

 

今後の国際社会では、英語ネイティブの方々と話すことより、英語を母国語としない方々と英語で話す機会の方が増えることが予測されています。

 

 

上の図は、Kachru(1982)が示した英語を話す人々の3つの分類です。

中心の黄色いサークル(Inner Circle)が第一言語として英語を話す国々(アメリカ、イギリス、オーストラリアなど)

黄緑色のサークル(Outer Circle)が、第二言語として英語を話す国々(インド、ナイジェリア、シンガポールなど)

緑色のサークル( Expanding Circle)が、英語を外国語として学習している国々(ドイツ、中国、ロシア、ブラジル、日本など)

といったように分類されます。

注目したいのはその数です。

Inner Circleは~約3億8000万人、Outer Circleは~約3億人、Expanding Circleは~約10億人となっていて、現在も増え続けています。

 

つまり、今後英語で話す相手は、第一言語として英語を話すイギリス人やアメリカ人などより、第二言語、もしくは外国語として英語を話すインド人、シンガポール人、ドイツ人、中国人などの方が多くなる可能性が高いです。

 

その際、英語は「コミュニケーションツール」であって、細かい発音はあまり気にされません。

それぞれが母国語に影響を受けた英語を話しています。

【関連記事】【英語学習】日本人は発音を気にしすぎ?発音より大切なのは伝える力

 

ということは、「英語ネイティブのように話せること」よりも「伝える内容を持って、日本人として英語を使えること」の方が重要になっていきます。

 

学校の授業でも、教員自身が間違いを恐れずに英語を使っていき、日本人として英語を使っているモデルを示すことが大切です。

もちろん英語ネイティブ並みに話せる先生は、生徒にとっての憧れの的になれます。

しかしペラペラではないにしても、意欲的に英語でコミュニケーションを取っているモデルを示せれば、生徒にとってより親近感を感じられる存在になり得ます。

 

 

英語教師として、ペラペラに話せるようになる努力をしよう

 

ここまで「英語ネイティブのように話せる必要はない」ことの理由を書いてきました。

とはいえ、英語教師である以上は、可能な限り話せるようになる努力をすることが望ましいです。

 

過去の自分も含め、多くの英語教師の悩みは「読解・文法は分かるけれども、話せない」ということだと思います。

しかし逆に言えば、英語の基礎基本は身についているため、アウトプットの機会さえしっかり作れば、どんどん話せるようになっていくということです。

「英語を話す機会」を意識的に作っていきましょう。

 

留学は一つの手段

 

僕は「読解・文法は分かるけれども、話せない」から脱出するためにも、思い切って留学するという選択をしました。

 

大学卒業まで長期の留学をしたこともなく、ペラペラに話せるとは程遠い状況でした…。

そのまま教員となり、働いている内に「やっぱりちゃんとある程度は話せるようになりたいな…」という想いが強くなり、イギリス大学院へ進学することを目指しました。

 

一年間必死に勉強してきた結果、ある程度は話せるようになり、英検1級も無事に合格しました。

留学に行くということは一つの手段だと思います。アウトプットする場を自動的に作ることができます。

 

教員の留学に関してはこちらの記事にまとめていますので、ご興味のある方は是非ご覧ください。

【関連記事】教員が海外大学院へ留学するまでの道のりをQ&Aでまとめました

 

 

英語のアウトプットは国内でもできる

 

留学は厳しい場合でも、オンライン英会話を活用すれば、英語をアウトプットする機会は国内で簡単に作ることができます。

今は便利なオンライン英会話サービスが充実していて、月額6500円程度で利用できます。

 

日本国内で英語を話す機会を作ろうとしたら、これらのサービスを活用しない手はありません。

結局、日本で英語を話せるようになるには、英語を話す環境を作って、習慣化させるしかありません。

 

英語教員におすすめのオンライン英会話には、

などがあります。

 

ネイティブキャンプ

ネイティブキャンプの基本情報

・月額 6480円

・予約不要

・利用回数無制限

・ただし講師を指定するには課金する必要がある

・無料体験が7日間ある

利用回数が無制限で、1日に何回でも隙間時間に活用することができます。

予約が不要のため時間に縛られず、忙しい教員でも自分の好きなタイミングで活用できることが強みです。

 

ネイティブキャンプの公式ホームページを見る

 

DMM英会話

DMM英会話の基本情報

・月額 6480円

・世界中の講師と英会話することができる

・予約が必要

・1日25分

・25分の無料体験レッスンが2回可能

 

予約が必要ですが、自分に合った講師を見つけて繰り返しレッスンを受けることができます。

世界120か国以上の講師と話すことができるため、話したこと自体を授業のネタにしていくことが期待できます。

 

DMM英会話の公式ホームページを見る

 

 

僕は帰国後、英語力キープのためDMM英会話を利用していました。

 

どちらにしても話す機会を作れますし、どちらでもOKです。

アウトプットの場を作ることが重要なため、自分に合う方を決めて、英会話に取り組んでいきましょう。

 

日本人であるメリットを活かしつつ、徐々に弱点を克服していけばOK

 

英語教員はネイティブのようにペラペラに話せる必要はないけれど、話せるようになる努力を続けることは必要です。

 

第二言語として英語を学んできたからこそのメリットを活かしつつ、英語をアウトプットする機会を作って徐々に自分の弱点を克服していきましょう。

 

【今回ご紹介したサービス】

 

こちらの記事では「新任の英語教員の方へ向けて授業作りに役立つ情報」をまとめてご紹介していますので、ぜひ併せてご覧ください。

【関連記事】【中学英語の教え方】新任教師の授業作りに役立つ7つの情報

 

最後までご覧いただきありがとうございました。

ではまた!

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