英語教育

【SAMRモデルとは?】授業へのICT導入で理解すべき枠組みを紹介

2018年2月5日

こんにちは、タカヒロです。

 

最近、ICT導入の際に耳にするようになってきた「SAMRモデル」とは何か。

 

そうした疑問に答えていきます。

 

GIGA構想により、学校現場でのICT活用が本格的になってきました。

しかし、テクノロジーを使って、

・具体的に授業でどのように活かすのか

・現状のテクノロジーには何が出来て、何が出来ないのか

・教員はどんな心構えを持っておくべきなのか

といったことを考えていくことが不可欠となってきます。

 

そこで、「SAMRモデル」というものが注目されています。

この記事では、ICTの導入につれて抑えておくべき「SAMRモデル」について解説していきます。

 

SAMRモデルとは何か?

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Ruben R. Puentedura (2009)

 

「SAMR(セイマー)」とは、

Substitution (代替)

・Augmentation(拡大)

・Modification  (変更)

・Redefinition  (再定義)

の総称です。

 

授業に導入したいテクノロジーが、それぞれどこの段階に位置し、どのような効果を発揮できるのかを考えていくことが大切です。

順番に具体例と一緒に見ていきましょう。

 

Substitution(代替), Augmentation(拡大)

 

Substitution(代替)とは、ICTを「何かの代替」として利用する段階を指します。

例えば、

・「黒板とチョーク」の代わりに「電子黒板」を利用する

・「紙に書かせる」代わりに、「wordソフト」に入力させる

 

そうした場合は、「電子黒板」や「wordソフト」それぞれSubstitutionとして活用しています。

 

Augmentation(拡大)とは、ICTの活用により何らかの機能が増強する段階を指します。

例えば、

・「紙辞書」ではなく「電子辞書」を使うことで、英単語の発音を確認できる

・「黒板とチョーク」でなく、「電子黒板」を使うことで、画像や映像を簡単に提示することができる

・「紙の本」ではなく、「e-book」を使うことで、数多くの本に簡単に触れることができる

といった場合は、Augmentationに当たります。

 

テクノロジーの導入により、何らかの機能が増強し、価値が付け加わっていますが、学習の根本を変える段階ではありません。

これら二つの段階は「enhancement(強化)」と言われ、テクノロジーがある程度効果的で便利ではあるけれども、学習の根本を変える段階ではありません。

紙とペンがあればwordはいらないかもしれませんし、中にはe-bookより本の方が読みやすいという人もいるでしょう。

 

 

Modification(変更), Redefinition(再定義)

 

それでは次の段階を見ていきましょう。

 

Modification(変更)とは、テクノロジーの導入によって授業そのもののスタイルが転換する段階を指します。

例えば、

・google classroomを活用して、授業で出た意見をクラス全体にシェアする

・グループ発表を録画し、参考として他の授業で提示する

といった場合です。

デジタル化することによって、学習方法に変容が起こります。

アナログでは代用することが不可能な段階となります。

 

 

Redefinition(再定義)とは、ICTの活用によって時間や空間に捉われない新しい学びが起こる段階を指します。

例えば、

・チャットルームを利用して、海外のクラスとやり取りをする

・学習支援アプリを活用することで、場所に捉われず学習スタイルが革新される

といった場合です。

 

これら二つの段階は「transformation(変換)」と言われ、テクノロジーを活用することが前提で、テクノロジーを活用するからこそ取り組める活動をすることが狙いとなります。

 

今後のテクノロジーの発展、今後の英語教育を見越していくと、「後半のM、Rの部分をいかに充実させていくか」、「M、Rで何が出来るか」ということに注目していく必要があると言われています。

 

まとめ

この記事では、ICT導入の際に知っておくべきSAMRについてご紹介しました。

まとめると、

・Substitution (代替)

⇒ ICTを「何かの代替」として利用する段階

・Augmentation(拡大)

⇒ ICTの活用により何らかの機能が増強する段階

・Modification  (変更)

⇒ テクノロジーの導入によって授業そのもののスタイルが転換する段階

・Redefinition  (再定義)

⇒ ICTの活用によって時間や空間に捉われない新しい学びが起こる段階

となります。

ちなみに、ある学会では、

Sはスタバのコーヒー、Aはスタバのラテ、Mはキャラメルマキアート、Rはジンジャーブレッドラテ

という例で発表があったそうです。分かりやすい例ですね!

 

ICTの活用によって、授業の効率化を図るだけでなく、学習そのものへの関心、関与へとつながるように考えていく必要がありますね。

近い将来、「海外と地元中学校の教室を繋げる」ような取り組みが増えてくると良いなあと思います。

SAMRモデルを参考に、ICTの特性を生かした実践を心掛けていきたいです。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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