英語教育

学習ストラテジーとは何かを知ってアクティブラーニングに繋げよう!

2018年12月31日

 

こんにちは、タカヒロです。

 

この記事では

学習ストラテジーとは何か

なぜ学習ストラテジーが重要なのか

を解説していきます。

 

ここ数年で「アクティブラーニング」という言葉をよく聞くようになりました。

授業は講義形式ではなく、生徒主体の能動的な学習だ!」と叫ばれ、様々な実用集が出版され研修会が実施されています。

しかしそうは言っても、実際まだまだ教育現場には浸透していないのが現状ではないでしょうか。

 

やはり

・アクティブラーニングの基となっている理論は何なのか

・生徒にどのような力を具体的に付けさせていけばいいのか

といったことを理解していないと「活動はあるが学習がない授業」に成りかねません。

 

そこで「自律的学習者」を育てるという視点から学習ストラテジーについて意識することが重要になってきます。

 

 

この記事を見れば「学習ストラテジーとは何か」がざっくり理解できるかと思いますので、ぜひ最後までご覧ください!

 

それではどうぞ!

 

学習ストラテジーとは何か

 

それではまず学習ストラテジーとは何かを見ていきましょう。

一番有名なのがレベッカ・オックスフォードによる分類になります。

 

オックスフォードは自身の著書の中で、

学習ストラテジーとは学習をより易しく、より早く、より楽しく、より自主的に、より効果的にし、かつ新しい状況に素早く対処するために学習者がとる具体的な行動

と定義づけています。

 

学習を進めていく際、

・理解しやすくなるようにノートをとる

・何度も口に出して練習して覚える

・こうしたら効率がいいのではないか?と自分の学習を振り返る

そうした学習に関する全ての具体的な行動のことを指しているのですね!

 

オックスフォードは学習ストラテジーを「直接ストラテジー」と「間接ストラテジー」に分け、さらにそれぞれを3つのグループに分類しました。

 

簡単に紹介していきます!

 

直接ストラテジー

直接ストラテジーとは、「目標言語に直接かかわるストラテジー」のことを指し、

さらに三つのグループ

・記憶ストラテジー

・認知ストラテジー

・補償ストラテジー

に分かれます。

 

記憶ストラテジー

記憶ストラテジーとは覚えるための方略を意味します。

さらに4つに分類されます。

・知的連鎖を作る(Creating Mental Linkages)

・イメージや音を結び付ける(Applying Images and Sounds)

・繰り返し復習する(Reviewing Well)

・動作に移す(Employing Actions)

 

第二言語学習では、語彙を覚えることは避けられませんよね。

その際様々な工夫をしていることと思いますが、それら一つ一つが記憶ストラテジーです。

 

英語が苦手な生徒には、ずっと紙に書いて覚えようとしている場合があります。

それも一つのストラテジーですが、うまく覚えられないのであれば、音を意識したり、グループに分けて覚えていったりと、他のストラテジーを使ってみるように促したいですね!

 

認知ストラテジー

認知ストラテジーとは理解しようとするための方略を意味します。

具体的には

・練習する(Practicing)

・情報を受け取ったり送ったりする(Receiving and Sending)

・分析したり推論したりする(Analyzing and Reasoning)

・インプットとアウトプットのための構造を作る(Creating)

といったことが挙げられます。

 

・新しい文法を学んだら、パターンプラクティスしてみること

・分かりにくい表現があったら、母語に変換してみること

・教科書に下線を引いたり、ノートにまとめたりすること

 

そうした理解するための工夫が認知ストラテジーなわけですね!

 

補償ストラテジー

補償ストラテジーとは、理解したり発話する際に、足りない知識を補うために使う方略を意味します。

具体的には

・聞くことと読むことを知的に推測する(Guessing)

・話すことと書くことの限界を克服する(Overcoming)

といったことが挙げられます。

 

・分からない表現に出会った時、文脈から推測すること

・すでに知っている知識と結び付けて推測すること

・ジェスチャーを使って伝えること

・知っている表現に言い換えること

こうした補償ストラテジーの活用が上手な生徒は、コミュニケーションを取ることが上手な傾向があります。

 

出川哲朗さんはかなり豊富な補償ストラテジーを使っているわけですね!

 

間接ストラテジー

間接ストラテジーとは、「目標言語には直接関係せずに言語学習を支え、実施されるもののこと」を指し、

さらに三つのグループ

・メタ認知ストラテジー

・情意ストラテジー

・社会的ストラテジー

に分かれます。

 

メタ認知ストラテジー

メタ認知ストラテジーとは、自分の学習を客観視する際に使われる方略のことをいいます。

具体的には

・自分の学習を正しく位置付ける(Centering Your Learning)

・自分の学習を順序立て、計画する(Arranging and Planning Your Learning)

・自分の学習をきちんと評価する(Evaluating Your Learning)

といったことが挙げられます。

 

よく「テスト勉強の計画」を学校で立てますよね。まさにそれはメタ認知ストラテジーの活用になります。

その一方、計画は立てるのに、テストが終わった後、自分の計画を評価したり、反省したりしない生徒も多くいますよね。

そうした生徒へ、自分のエラーに着目することの重要性を伝えていきたいですね!

 

情意ストラテジー

情意ストラテジーとは、自分の感情や態度をコントロールするための方略のことを言います。

具体的には

・自分の不安を軽くする(Lowering Your Anxiety)

・自分を勇気づける(Encouraging Yourself)

・自分の感情をきちんと把握する(Taking Your Emotional Temperature)

といったことが挙げられます。

 

・リラックスする方法として、クラシックのような音楽を聴いて学習する

・自分に肯定的な言葉を投げかけて自分を鼓舞する

・言語学習日記を付けて、学習の過程や感情を記録する

そのように感情をコントロールする際に行う行動が情意ストラテジーなわけですね!

 

英語が得意な生徒は「曖昧さに寛容」な場合が多いです。

 

言語学習では理解が曖昧になってしまうことに多く遭遇しますから、

・「言語学習はそうゆうものだ!」と曖昧さに寛容になれるか

・「なんで自分は分からないんだ!」と曖昧さを受け入れられないか

ということが感情面で大きな違いとなってきます。

 

多数の情意ストラテジーを使って、安定して英語学習を進めていけるよう生徒をサポートしたいですね!

 

社会的ストラテジー

社会的ストラテジーとは、2人の間で、もしくは多人数の間で行われる方略を指します。

具体的には

・質問する(Asking Questions)

・他の人々と協力する(Cooperating With Others)

・他の人々へ感情移入する(Empathizing With Others)

といったことが挙げられます。

 

他人とやりとりをすることによって大量の「インプット」が可能となり、また自分の表現技能に対してのフィードバックを受けることができます。

 

オンライン英会話を使って学習を進めるのは社会的ストラテジーを使った典型的な例ですね!

 

 

※ここまで簡単にオックスフォードの分類による学習ストラテジーの概要を紹介してきましたが、

より詳しく学ばれたい方はこちらをご覧ください。


 

なぜ学習ストラテジーが重要なのか

 

次になぜ学習ストラテジーが重要なのかを解説していきます。

ざっくりと料理に例えるならば、

学習ストラテジー = 調理方法

教材 = 具材や調理器具

授業  = 料理教室

といった具合になります。

 

いくら立派な具材と最新の調理器具が揃っていても、調理方法を知らなければ何も作ることができないし、具材をただ腐らせてしまいます。

逆に、あまり具材や器具が揃っていなくても、ある程度調理法を知っていれば、簡単なチャーハンやスープや、自分オリジナルの料理が作れるかもしれません。

 

学習もそれと似ています。

いくら教材や学習環境が揃っていても、学習者がどう勉強していいのか、どう教材を扱えばいいのかを分かっていないと、学習成果を出すことはできません。ただ教材や学習環境を無駄にしてしまいます。

 

同じ教材を与えて同じ学習環境で学んでも習熟度に差が出てくるのは

・学習者それぞれが持っている学習ストラテジーのレパートリーの多さ

より適切なストラテジーを課題によって選択し実行していく力

による要因が大きいと考えられています。

 

この学習ストラテジーを習得していくことが、授業で生徒の思考力・判断力・表現力を身につけさせていくことと深く繋がっていて、アクティブラーニング型授業の一つの基盤となっていきます。

 

学習ストラテジーは人それぞれでOK

どう料理するかを学んでこそ具材を生かすことができます。

学習においては、幸いなことに、最新の教材や情報はインターネットを通して自分でいくらでも手にすることができます。

それらを使ってどう学習していけば良いかを身に付けていれば、どんどん自分で力を付けていくことができます。

 

面白いのは、調理の方法がもこみち流もあれば平野レミ流もあるように、どう調理するのか(どう学習するのか)はその人次第で、その結果どんな仕上がりになるのか(どんな学習成果が出てくるのか)もその人次第だということです。

これが絶対!というやり方はなく、その人が、その人の性格に合った方法を自分で見つけて実行していけばOKです。

 

例えば、【単語を覚える】という課題に直面した時、

・たくさん書いて覚える人

・声に出して覚える人

・こまめに単語カード作って覚える人

それぞれ取り入れる学習ストラテジーは異なります。

どれかの方法を無理やり押し付けることようなことはあまり効果がありません。

 

学習ストラテジーはモチベーションと関連している!

ただ共通して言えることは、学習ストラテジーはモチベーションと関連しているということです。

 

①自分の方法で学習して成果を感じた時、「できた!!」という喜びを感じることができます。

②その感情によって、どうしたらもっと良くなるか自分で調べるモチベーションが上がりやすくなります。

③そうなることで自分の学習ストラテジーのレパートリーが増えたり洗練されていきます。

 

そしてそれがまた次の成果につながっていくという

〔学習ストラテジー・モチベーション・習熟度]の正のスパイラルに入ることができるということです。

 

この3つはにわとりが先か卵が先か論と同じで簡単な因果関係で証明することは出来ません。

しかし

・学習ストラテジーを向上させることでモチベーションが向上すること

・学習ストラテジーをより意識している人ほど、学習習熟度が高いこと

などは多くの学者によって立証されています。

そして生涯自分で学習して自分を向上させていくことに繋がっていくと言われています。

 

学習ストラテジー指導はアクティブラーニングに繋がる!

授業で生徒の学習ストラテジーを意識させていく、鍛えていくということは自律的な学習者を育てる、という観点から良いことづくしです。

文科省が新しい学習指導要領へ向けての改定で示した「生涯にわたって能動的に学び続けることができるようにするため、子どもたちが“どのように学ぶか”という学びの質を重視した改善」ともストラテジー指導はばっちり重なります。

学習ストラテジーの指導を意識することで、授業も自然とアクティブラーニング型と呼ばれる形式に近づいていくように思います!

 

以下の記事は実践してみた学習ストラテジーを取り入れた授業案になります。是非合わせてご覧ください。

【教えない授業で学力を伸ばす】文法のまとめ方

【単語の覚え方】中学英語の授業で使える!みんなで作る例文集

 

学習ストラテジーを授業に取り入れよう!

いかがでしたでしょうか。

この記事では「学習ストラテジーとは何か」「学習ストラテジーの重要性」を解説してきました。

うまく学習ストラテジー指導を授業に取り入れていって、アクティブラーニング型の授業、自律した学習者の育成に繋げていきましょう!

 

最後までお読みいただきありがとうございました!

こちらの記事も合わせてご覧ください。

ではまた!

【今回参考にした本】


 

 

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